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ラ・カージュ・オ・フォール!

2012 - 02/09 [Thu] - 23:32

少し前に観たお芝居ですが、感想を上げそこねていたので、遅ればせながら。

『ラ・カージュ・オ・フォール』。もう何年も前から上演されてきた有名なお芝居ですが、今回初めて観ました。ロビン・ウィリアムス主演で『バード・ケージ』という映画にもなっているお話ですね。映画版は観たことがあったので、一応の前知識はある状態で。
あらすじとしましては、大体こんな感じかと。

ラ・カージュ・オ・フォールは、毎夜華やかにゲイ・ショーを繰り広げるナイトクラブ。クラブのオーナージョルジュ(女装はしてません)は、看板スターのザザことアルバン(女よりも女らしい)ともう二十年以上も「夫婦」として暮らしています。
そんな二人には、息子が一人。ジョルジュが一晩の過ちでシビルという女性との間に作った息子、ジャン・ミッシェル。この彼が「僕、結婚する!」と言い出したのが事の始まり。何しろ彼の恋人アンヌの父親は、非常に保守的な政治家ダンドン議員で。ゲイクラブを目の敵にしていたりして。
実家がゲイクラブだなんて知られたくないジャンは、「普通の家のふりをして!」とジョルジュに頼みます。「本当のママを呼んで、アルバンにはダンドンがいる間は外に出て行ってもらって!」と、二十年間彼を母親として育ててくれたアルバンを、追い出そうとする。息子に甘いジョルジュもそれを了承し、なんとかアルバンを説得しようとします。
結局、アルバンはジャンの叔父のふりをしてダンドン議員との顔合わせに出ることに。ところが、実の母シビルが急に来られなくなってしまい、アルバンが女装して母親のふりをすることになったのですが…ついつい議員の前でかつらをとっちゃったよばれたよどうしよう! と。

ジョルジュを演じるのは鹿賀丈史さん。アルバンを演じるのは市村正親さん。私、市村さんの大ファンなのです。昔は外国のミュージカルを日本語訳したものが嫌いだったのですが、数年前に市村さん主演の『スウィーニー・トッド』を観て以来平気になりました。以来、市村さんの出てる芝居やミュージカルをよく観るようになりまして。
市村さん演じるアルバンは、本当に愛しい。市村さんは決して女性的な外見の方ではありませんが、やりすぎなくらいのクネクネした動きがだんだん可愛らしく思えてくる(笑)。
ジョルジュから「君はジャン・ミッシェルの結婚祝いには出られないよ。一晩だけホテルにでも泊まってて」と告げられ、ジャンからも拒絶されたアルバンが、ショーの真っ最中にステージ上で泣き出してしまうシーンがあるのです。ゲイでオカマの自分を愛する息子に否定され、夫からもそれを認めるようなことを言われて。アルバンにしてみれば、こんな辛いことはないわけです。このときアルバンが歌うのが、「ありのままの私」という歌。ありのままの私を見て、誰がなんと言おうと関係ない、私は私、嘘をつかずに誇り高く生きてきた…と最初は声を震わせながら、やがて高らかに、魂からの叫びのような声で、どん底の絶望の中でそれでも残る彼女の誇りを歌うのです。これがもう、本当に泣ける。歌い終わったアルバンは、舞台から客席に降りて退場していくのですが、このときの市村さんの表情が、本当に可哀想になるくらいたまらなくて。「ジョルジュ!さっさと追いかけて!」という感じで。

とはいえ、このお芝居は、基本コメディです。ジャンの叔父さんのふりをするために、男らしい振る舞いの練習をするシーンなんて、本当に面白い。「座るときは股を広げて!」と言われても、どーしてもできないアルバンが可愛い。何しろ常に小指が立ってる。常にクネクネしちゃう。最終的には男らしさが複雑骨折して、歩き方が相撲の四股踏みになっていました(また市村さん体柔らかいものだから、足がきれいに上がる!)。
ジャンの母親のふりをして議員親子に会うシーンは、たぶんアドリブばりばりだったのでしょうね。レストラン予約のくだりで、アルバンが奇妙な所作をしながら議員の奥さん役の森公美子さんに迫るシーンがあるのですが、市村さんの動作がおかしすぎて、森さんが素で笑ってました。舞台の奥側を向いてごまかそうとする森さんの頬に手を当てては「くいっ」と客席側を向かせる市村さん(笑)。森さんも相当笑ってましたが、ジャン役とアンヌ役も必死になって笑いをこらえてましたよ。

あと、何しろ舞台がナイトクラブなので、ゲイ・ショーの部分が芝居の中で結構な幅を占めてるのですが、これがまた華やかで! 男だけのカンカンとか(笑)。何人か、ものすごい美脚の方がいましたよ。カーテンコールのときには皆様化粧も落として非常に小ざっぱりした男性的な格好で出てくるものだから、もう誰が誰だかわからない(笑)。

たくさん笑えて、でも泣けて、やっぱりたくさん笑える素敵なミュージカル。そこで語られているのは、普遍的な愛情と、マイノリティの誇り。これが私の今年初の観劇だったのですが、とても幸先のいい感じ。楽しかったです。

そしてお芝居を観た後は、別の友人達と合流して、食事会をしてきました。私の貴重なホラー友達が上京してきていたので、彼女のお誕生日祝いも兼ねて。吸血鬼をテーマにしたレストランだったので、素敵な棺桶ケーキが出てきましたよ。
棺桶ケーキ
超美形な吸血鬼さんがお誕生日祝いのお歌を歌ってくれました。こちらもとっても楽しかったです。

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プロフィール

水瀬桂子

Author:水瀬桂子
水瀬桂子。
1月21日生まれ。水瓶座のO型。
趣味は観劇、映画鑑賞、読書。旅に出るのも好きです。
おいしいものを食べて、素敵な物語に接していられれば、この上なく幸せです。
三笠書房f-Clan文庫さんより、『妓楼には鍵の姫が住まう-死人視の男-』『妓楼には鍵の姫が住まう-黄泉がえりの人形-』が発売中です。

なお、「水瀬桂子」は「渡瀬桂子」と同一人物です。渡瀬桂子名義の近刊に『少年魔法人形 キスからはじまる契約魔法』『ある日、月の夜に。-わがままな魔女と人狼の騎士-』(ともに一迅社文庫アイリスさんより)があります。水瀬名義は、f-Clan文庫さんが初めてです。こちらは、より趣味っぽい感じのもの用になりそうな予感…。

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