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謎に満ちた髪型!

2013 - 01/27 [Sun] - 18:42

と言っただけで、たぶんわかる人にはわかる。

わからない方のために、一体何事なのか申しますとですね。劇団☆新感線「ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII」を観てきたのです! ただでさえ新感線、その上、三浦春馬くん、蒼井優ちゃん、浦井健治くんと大好きな役者さん達が出るなんて! ありとあらゆる手を尽くしてチケット確保に走ろうと、とりあえずアミューズモバイルの抽選に申し込んでみたら見事当選! 1階席中央あたりからの鑑賞でした。ありがとうアミュモバ!
というわけで、感想です。例によってネタバレしますよ、そして長いですよ!

天下の大泥棒、石川五右衛門。一度は釜茹でにされかけたもののまんまと逃亡、日本を飛び出して南の島からヨーロッパまでグローバルに大活躍(言葉の壁? いいんだよそんな細けえことは!)だった彼が、日本に戻ってまいりました。折しもその頃日本では、明智心九郎なる探偵(京都所司代盗賊目付探偵方だそうです)が活躍中。小林少年ならぬ小林小女(少女ではありません。小さい女です)と少女探偵団をを率いて、今日もばりばり盗賊を捕まえまくってます。五右衛門は可愛い女盗賊猫目のお銀と組み、黄金目玉像を盗みにかかりますが、お銀は黄金目玉像を抱えて一人で遁走。実はその像は、とてつもないお宝のありかを示す鍵だというのです。空海が残したというそのお宝をめぐって、盗賊、探偵、堺の商人、太閤秀吉、はるばる日本まで来ちゃった前作の人達、やっぱりはるばる日本に戻ってきちゃった前々作の人が様々入り交じって大騒ぎ! けれど話はお宝探しだけにとどまらず、歌あり踊りあり恋あり因縁ありとにかく楽しいことたくさん詰め込んでみました! なお芝居です。

「五右衛門ロック」シリーズ。1作目はDVDで鑑賞、2作目は劇場で2回鑑賞、そして今回が3作目。とにかく全力でエンターテイメントしてるこのシリーズが、私は大好きです。
古田新太さん演じる五右衛門は、本当に魅力的。力の抜けた飄々とした話し方、飄々とした振る舞い、でもかっこいいときはとことんかっこいい! これ、テレビでしか古田さんを見てない方にはなかなかわかってもらえないんですが、古田さんってかっこいいんですよ! なぜだかわからないけど、時々無茶苦茶セクシーなんですよ! 嘘だあ、と思う人はぜひ一度新感線の舞台で古田さんを見てきてください! よく響くいい声してるんですよ、今回も石川五右衛門の名台詞「絶景かな絶景かな!」にしびれました。しかし、本当に謎に満ちた髪型だな五右衛門(笑)。ねえその頭どこまでが髪でどこまでがミなの、そしてなぜころころ髪型変わるの? 隠れ家で五右衛門が一人で巨大な掛け軸を背に座ってるシーンがあるんですが、この座ってる様がとっても素敵で。「わーかっこいいー…」と思った次の瞬間、掛け軸にでかでかと「髪型御意見無用」と書いてあることに気づいて吹きました(笑)
全般的に若い役者さんに色々譲ってる感じはありましたが、やっぱり五右衛門が変装を解いて「天下の大泥棒、石川五右衛門様だっ!」と名乗りをあげると、無条件でわーっと拍手したくなります。やっぱり五右衛門あってこそ。

探偵の明智心九郎を演じたのは、三浦春馬くん。ええと、私、この人大好きで。「ごくせん」を見てなかったので、初めて認識したのは「ブラッディ・マンデイ」なんですが、まあなんて顔のきれいな子なんだろうと。芝居も上手いし、声もいい。以来ファンになって、DVDの「HT」シリーズもばっちり買って(笑)。でも、舞台で観るのは今回が初めて。「星の大地に降る涙」はDVDで観て、運よくチケット取れた「海盗セブン」はインフルエンザにかかったせいで行けず(涙)、とうとう今回生で春馬くんを見ることができました! わー、やっぱりきれいな顔! 背も高くてかっこいいー! 歌うときの声の伸びはお疲れだったのかちょっといまいちな部分もあったんですが、歌って踊る三浦春馬が見られてとても幸せです。でも心九郎というキャラクターは、かなり作った感じのキャラで(笑)。探偵なので推理を披露するんですが、普段より甘い感じの声で話すその台詞がなんかこうイラッとくる感じに作ってあって(笑)。「僕、優秀だしかっこいいし、すごいでしょ?」という感じのウザイ人で。ああ、春馬くんにこういうキャラやらせるんだ、予想と違ってて面白いなーと。にこっと笑って前髪をかきあげる度に「きらりーん」と鳴る効果音がまたはまってます。ダンスシーンも振り付け自体はかなりコミカルで、春馬くんについてまわりがちな「爽やかイケメン」なイメージを上手いこと逆手に取ったキャラになっていました。もうね、これがあのシャルル殿下と並ぶシーンが待ち遠しくて待ち遠しくて。空気の読めないキャラが二人! マローネ様にも「あの子、どうして人の話を聞かないの? 一人っ子なの? これだからゆとり教育は!」と陰で悪態をつかれてましたよ心九郎。推理シーンで執拗に繰り返してたガリレオポーズは、やっぱりアミューズだからですか偉大な先輩へのオマージュですか? ていうか若き日のガリレオ先生を演じたのは彼でしたねそうでしたね!
とはいえ、あまりに作られすぎているのでこれは何かあるんだろうなあと思っていたら、やっぱり裏があったー! 明智といえばこの時代は確かにそっちの明智だー! 後半、堺の街を武装化して己の復讐のために秀吉と戦おうとする心九郎が「銃を我らに!」を歌うシーン、狂気に走ったものすごい目をしていました。舌をべろんと出した笑顔の凄味が、ちょっと意外なくらい怖い! この人、いつか殺人鬼の役とかやってくれないかなあ…もう数年してから、「悪の教典」のハスミンをぜひ…あ、もう先生役やったことあるから今すぐでも平気か。
まあでも、心九郎は暗黒面に落ち切らず、お銀の言葉で本来の自分を取り戻す辺りがまた安心できる感じで。お祭り状態の芝居なので、このくらいが重くならずに良い塩梅なのかと思います。先を見通してしまえば敗北しか見えない、負けて当然の戦の唯一の勝機は秀吉の寿命だけ。だからそれだけに賭けて、推理は封印して今目の前しか見ない。だけど今しか見ないからこそ不安でしょうがなくなる心九郎の揺らぎを、春馬くんはとても上手く演じてたと思います。まあ、お銀に目を覚ましてもらった直後のはじけっぷりは、「おいおいおい」というテンションでしたが。何だろうこのイタイ子! でもそれがまたいい(笑)!

前半は話を引っ掻き回す役どころ、後半は心九郎とのラブが芽生える猫の目お銀。演じたのは蒼井優ちゃん。舞台で観るのはNODA・MAPの「南へ」に続いて2回目かな? あとは「楽屋」をテレビ放送したときに観た覚えが。るろ剣映画のときにはびっくりするくらい大人っぽい色気を振りまいていましたが、今回はとにかく元気で可愛い! にゃー!! 赤と黒の丈の短い衣装、絶対領域がまぶしい! そして身が軽い! ダンスシーンで綺麗に足が上がる人だなあと思っていたら、ジャンプがもー高い高い。実に軽やかに跳ぶ。ラストの「しんくろう、しんくろう、しんくっろうっ!」と跳ねながら心九郎に駆け寄っていくときの滞空時間が素晴らしかったです。あと、お銀が兄である賽の目金次に呼びかけるときの「兄ちゃん!」という言い方がとてつもなく可愛い。後半、復讐のために狂気に走る心九郎をお銀が引き戻すわけですが、うんそうだよね頭で考える奴を引き戻すのはこういう元気でちょっと馬鹿な可愛い娘だよねと。決して峰不二子ではない、小狡くて抜けててでも一生懸命な女の子もいいですよね。
それにしても蒼井優ちゃん、ちっちゃいなあ…古田さんの横に並ぶと、同じ人類とは思えない。特に顔の大きさの違いが(笑)。

そして前作に引き続き登場の浦井健治くん演じるシャルル・ド・ボスコーニュ。私が浦井くんファンになったきっかけが、実はこの馬鹿王子役。戦闘シーンの殺陣が、かっこいいくせに「王子アクション☆」な感じがたまらなかったのです。今回は、マローネの陰謀に気づいたアンヌ女王に日本に派遣され(五右衛門曰く「余計なことをぉおおお…!」)、嵐の海も言葉の壁もあっさり乗り越え、きらきら衣裳で大活躍!「喧嘩はおやめなさい、そして私の歌を聴きなさい!」と叫んで歌いだす「ジュヴ・ジュヴ」が、歌詞が相当ひどくて笑えます。こまんたれぶーたかぎぶー。シャルルは今回全く物語を担わない(それを言うなら前回もですが)ので、前回よりもさらにパワーアップして自由度が増してました。テンション高すぎて、動作がいちいち激しくそして細かい! 細かすぎて痙攣じみて見えるほど(笑)。面白すぎるよ浦井くん! でも声が高くて歌が上手くて、どんなにばかばかしい歌詞でもつい聴いてしまう(笑)。橋本じゅんさん演じる前田慶次郎とのデュエット「派手好きが世界を救う」を聴きながら、ライブCDの購入を決めました。歌詞カードもついてるし台詞も入ってて楽しいですよライブCD!
天海祐希さん演じるアンヌは今回映像のみの登場でしたが、これも笑えました。アンヌからの手紙のシーンになると、スクリーンにアンヌが映って喋るんですが、手紙のはずなのに普通に会話してる(笑)。シャルルが手紙を運んでくれる鷹にアンヌと名前を付けている(シャルル曰く「大きくて強くて、ぴったりでしょ!」)ことに気付いたアンヌ様の脅しが怖い! シャルルが「ばれてた! 殺される、帰ったら殺される、絶対殺される!」と怯える様が楽しすぎですよ。お馬鹿キャラやるときの浦井くんってば、どーしてこんなに可愛いのか…そして周囲から冷たく突っ込まれるその様が実に良い。「そうですよね、人は死ぬから美しいんですよね!」「じゃあお前死ねよ」「…生きる!」ああ。ポケットに詰めて家に持って帰りたいこの可愛らしさ。

高田聖子さん演じるマローネ(戦闘服が進化してた!)、いつも通りに笑える橋本じゅんさんの前田慶次郎、メガネキャラじゃなかった粟根まことさんの石田三成、面白い上に無茶苦茶歌の上手い高橋由美子さん演じる春来尼と、とても語りきれないですが皆様本当に素晴らしい。堺の豪商役の村井國夫さんはやっぱり歌がすごく上手いですし(エリザベートのシシィのパパ! でも、私の中では、インディ・ジョーンズの吹き替えのイメージがいまだに…昔、テレビでインディ・ジョーンズ映画を放送するときは、必ず吹き替えは彼だったんですよ! スター・ウォーズのハン・ソロも!)、太閤秀吉役の麿赤兒さんは存在感半端ないし。4時間近い芝居なんですが、飽きることなく観ていられる。深く考えるな、とにかく楽しめ! そんな感じのお芝居です。細かいところ突っ込んだら駄目、お祭なんだから!
ところで五右衛門シリーズ、これで完結なのでしょうか。楽しいからもっとやってくれてもいいんですよー?

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プロフィール

水瀬桂子

Author:水瀬桂子
水瀬桂子。
1月21日生まれ。水瓶座のO型。
趣味は観劇、映画鑑賞、読書。旅に出るのも好きです。
おいしいものを食べて、素敵な物語に接していられれば、この上なく幸せです。
三笠書房f-Clan文庫さんより、『妓楼には鍵の姫が住まう-死人視の男-』『妓楼には鍵の姫が住まう-黄泉がえりの人形-』が発売中です。

なお、「水瀬桂子」は「渡瀬桂子」と同一人物です。渡瀬桂子名義の近刊に『少年魔法人形 キスからはじまる契約魔法』『ある日、月の夜に。-わがままな魔女と人狼の騎士-』(ともに一迅社文庫アイリスさんより)があります。水瀬名義は、f-Clan文庫さんが初めてです。こちらは、より趣味っぽい感じのもの用になりそうな予感…。

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