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生執事!

2016 - 11/29 [Tue] - 01:28

ミュージカル「黒執事-NOAH'S ARK CIRCUS-」を観てきました。TOKYO DOME CITY HALLにて。ミーツポートの下に劇場なんてあったんですね、今回初めて知りました。
「黒執事」は原作が大好きで、アニメも見てました。特に2期が素晴らしくて、途中から完全オリジナルになってしまった1期のラストから見事に続ける形で新たな物語を構築していて、思わずDVD買ってしまったくらい。実写版映画も一応観ましたが…ええと、うん、水嶋ヒロくんは素敵でしたよね! あと、剛力彩芽ちゃんには何の罪もないと思うので、責めないであげてほしい…あれは役をふった人が悪いと思うのです…。で、舞台ミュージカルになってるのも知ってたんですが、ストーリーがオリジナルだと聞いたので、とりあえず見送りまして。だけどすごく評判良いなーと思ってたら、そのうちキャストが変わって、帝劇でもよくお見かけする古川雄大くんがセバスチャン役になったそうで! で、ちょうど「1789」のロベスピエール役で古川雄大くんがますます好きになっていた私は、アマゾンで古川くん版の「黒執事」DVDを買いまして。黒執事は、舞台版は生執事と呼ばれるのですねえ…うん、確かに生だ(笑)。で、このDVDがまた、びっくりするくらい出来が良かったのです。オリジナルではなく原作エピソードを使っていて、しかもキャストのビジュアルが原作そのまま! 歌唱力は役者さんによってかなりの差がありましたが、楽曲も良いし、舞台ならではの笑いの要素も入れていて、大変気に入りまして。また新作をやるぞと聞いて、頑張ってチケット取りました! もともと原作の中でも大好きなエピソードだったんですが、不覚にもぼろ泣きしてしまいましたよ…やっぱり役者さんがすぐそこで演じてるって、ものすごいことですね。もー胸に迫る迫る。
というわけで感想です。ネタバレしますよー。

舞台は19世紀のイギリス。シエル・ファントムハイブ伯爵は、まだ少年でありながら、女王の憂いを晴らすべく英国社会の裏社会で起こる陰惨な事件を闇に葬る役目を追っている。そんな彼の傍らに常に在るのは黒衣の執事、セバスチャン・ミカエリス。家事全般から調査、戦闘、ありとあらゆることを完璧にやってのける彼の正体は、実は悪魔。かつて全てを奪われたシエルが己の復讐のために契約した相手である。今回、シエルのもとに下された女王の命は、とあるサーカスを調べること。どうやらそのサーカスは、近頃英国内で頻発している子供の失踪事件に関わっているらしい。シエルはセバスチャンと共にサーカスに潜入し、やがてとてつもなく悲惨で救いがたい真実へとたどり着いてしまう…。

この舞台、本当にキャストのビジュアルが完璧ですね! 公演パンフを読むと、メイクまでキャラごとによく考えられているのがわかって、作り手側の愛と本気がうかがえます。あと、今回サーカス編ということで、サーカスのシーンが何度も出てくるんですが、これがかなり本気のサーカスでびっくり! ピーターとウェンディが登場シーンで180度開脚して布にぶら下がってるのを見て目を剥きました私。え、本物…!? 後でパンフで確かめたら、本物でしたこの方たち。女性アクロバット・ダンスカンパニーに所属されている方たちでした。ダガーもずーっと一輪車乗ってて、ちゃんと芸もしてて。すごすぎる…やっぱり作り手側の本気度がものすごい舞台なんだなあと、しみじみ思いました。だからこんなに愛されてるんでしょうね、生執事。
セバスチャン役の古川くんは、もうどこから見てもセバスチャン。本当にこの人かっこいいですよね…背は高いわ手足は長いわ顔小っちゃいわ綺麗だわ、神様は一体何物を与えたんでしょうこの人に! しかも歌も上手いときてますからね、大好きなんですよ古川くんの歌声! そして、セバスチャン口調も大変はまってて(笑)。何だろう、この胡散臭さ…優しく丁寧に喋ってるのに、とにかく胡散臭く聞こえる(笑)。今回、風邪をひいたシエルを彼が甘やかすシーンがあるんですが、リゾットを冷ましてあげるときの「ふう、ふう」がもう笑えた笑えた! ハプスブルク家の王子様だのスペインの王子様だのニューヨークのゲイだのフランスの革命家だのと色々な役で彼を観てきましたが、私、このセバスチャン役やってるときの彼が一番好きかも…いや、フェリペ役の悪魔的美しさも捨てがたいですが、出番の多さでやっぱりセバスチャンですね!! 本当にはまり役。コメディシーンでは面白く(ウィルとのサーカス競演シーン、面白かった…ウィル役の輝馬さんもウィルそのものでした)、シリアスシーンでは恐ろしくも美しく、そして時々悪魔の本性を剥き出しにしたような動き方と表情でシエルに迫る様がたまらない。前回の「地に燃えるリコリス」で彼がシエルに頬擦りしたとき鳥肌立ちましたもの! いい役者さんだなー。ロミジュリも勿論観に行きますよー。
シエル役の内川連生くんも、ビジュアル完璧! 大きさ的にも、このくらいの子役さんがシエルにはぴったりな気がします。出てきただけで素直に「あ、シエルだ」と思えました。それにしても、いやー可愛かった…サーカスに潜入して笑顔を求められたときの「にこっ」が殺人的に可愛かった(笑)。あと、今回シエルの寝間着姿があって大満足! 前回の舞台のDVDで唯一不満だったのが、セバスチャンがシエルを朝起こしにきたときにベッドの中のシエルが寝間着じゃなかったことなんですが、今回は風邪っぴきのシーンで寝間着着てたー! 冒頭でセバスチャンがシエル起こしに来たときにまたしても普通に服着てて「ちっ」と思ってたんですが、よかったー!(笑) いや、わかるんですよ、いちいち寝間着から着替えさせてたら段取りが追い付かなくなるってことは。でもね、シャツにズボンでベッドに寝てるのはやっぱり違和感あるんですよ…仕方ないですけどね、お芝居だし。
ジョーカー役は三浦涼介くん。私の中では「カルト」のNEO様役が一番印象深い(笑)。彼もジョーカー役はまってましたね! 歌も上手い。結構ミュージカル作品にも出てる方なんですね。サーカスの口上を述べるシーンがすごく似合ってて、華のある役者さんだなと思いました。
そのほかの役者さん達もとにかく原作どおりで。葬儀屋さんの完成度の高さと彼が笑いを求めるシーンの面白さは言うに及ばずですが、フィニ役の河原田巧也くんの完成度も素晴らしいと思うです。お馬鹿なシーンもだけど、サーカス団が屋敷に潜入してきたときに本性が出ちゃうときの台詞の言い方が本当に良かった…フィニがいました、本物でした、はい。
そして、前回の舞台のDVDを観て以来愛してやまないアバーラインとハンクスの2人(笑)。もうね、大好きこの2人! まさに舞台ならではの笑いを作ってくれる2人! ハンクスなんて原作にいないのに! アバーラインもだいぶ原作から遠ざかってるのに! 大好き!! 開演直前にはピエロに扮して客席を楽しませ、お話が始まってからもあちこちで笑わせてくれて! 私の観た回でちょうど生執事100公演目を迎えた役者さんが何人もいたそうで、カーテンコールのときにご挨拶があったんですが、アバ・ハンの2人も100公演目だったそうで。そのときに確かアバーライン役の高木俊さんが仰ってたんですが、アバ・ハンのシーンはほとんどがアドリブなんだそうです。脚本には「いい感じに」とか書いてあるそうで。おかげで演技とは違う部分で技術が発達していくそうですが、ということは今回葬儀屋のシーンでセバスやシエルをいじってたあれもアドリブですか…? 古川くんも連生くんも笑いをこらえきれずに何度か観客に背を向けてましたよ(笑)。シエルとアバーラインのからみのシーンでは、アバーラインの名前を覚えられないシエルが高木さんの顎に手をのばし、「A…G…O…」と言ってたのがとても面白かったです。「誰がAGOラインだ! 誰がアゴラインだ!」というやつ(笑)。高木さん、顎が長いというのが定番のネタなんですね。ぜひアバーラインもハンクスも、今後もずっと生執事に出続けていただきたいです。あとハンクスはいつか原作に出るといいと思います(笑)。世界観壊れそうだけど。

あちこち笑い所もありつつ、しかしお話は後半になるにつれてとんでもない鬱展開へ。身よりもなく体も不自由だった幼い頃のジョーカー達を拾ってくれたのは、裕福な貴族ケルヴィン男爵。けれど、男爵がある欲に取り憑かれたことにより、サーカス団の彼らは人さらいの集団とならざるをえなくなってしまって。このジョーカー達のエピソードが、とにかく泣けるんですよ…男爵がやってることがどれだけ恐ろしくどれだけ間違ったことなのかなんて、ジョーカー達だってとっくにわかってたんです。でも、一生かけても返せないほどの恩がある男爵には逆らえない。しかも、男爵が持っている孤児院には、まだまだ年下の子供たちがいるのです。彼らのためにも、「お父様」である男爵に従わないといけない。シエル達と対決した後にジョーカーが漏らす「どうすれば良かったのかな、俺達」という呟きが、本当に切ない…何度か出てくる回想シーンのジョーカーやビーストやダガーがまたやるせなくて、この辺でもう私泣きそうになってました。でも我慢したんです! だけど駄目だった、その後のドールの回想シーンが辛すぎて、気付いたらぼろ泣きしてたー!! もう皆死んじゃったんだと、残ってるのは自分だけなんだとドールが気づいてしまった瞬間の、あの回想シーン!! 皆で芸名をつけあったときのことを思いだしながら、ドールが思い出の中のジョーカー達に呼びかけたあの瞬間の、ドール役の設楽銀河くんの表情見ちゃったらもう涙腺崩壊するしかない!! うわあああなんて可哀想なんだあああ…そしてそれを何の慈悲もなく切り捨てるセバスチャンの冷酷さといったら。ああ、この情け容赦のなさが黒執事の醍醐味。ジョーカー達があんなに守ろうとしてた孤児院の子らもとっくに死んでたっていうあのオチ含めて、とことん容赦なくどん底に叩き落としてくれるよなあ…大好きです。

今回の舞台もDVDになるそうですね。勿論買いますよ! 2.5次元舞台はDVDになるからいいよなあ…東宝ミュージカルももうちょっとDVD化に積極的になってほしいんだけどなー。 「1789」とかDVDにしましょうよー、「レディ・ベス」とか「シスター・アクト」とか「ダンス・オブ・ヴァンパイア」もぜひー。

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プロフィール

水瀬桂子

Author:水瀬桂子
水瀬桂子。
1月21日生まれ。水瓶座のO型。
趣味は観劇、映画鑑賞、読書。旅に出るのも好きです。
おいしいものを食べて、素敵な物語に接していられれば、この上なく幸せです。
三笠書房f-Clan文庫さんより、『妓楼には鍵の姫が住まう-死人視の男-』『妓楼には鍵の姫が住まう-黄泉がえりの人形-』が発売中です。

なお、「水瀬桂子」は「渡瀬桂子」と同一人物です。渡瀬桂子名義の近刊に『少年魔法人形 キスからはじまる契約魔法』『ある日、月の夜に。-わがままな魔女と人狼の騎士-』(ともに一迅社文庫アイリスさんより)があります。水瀬名義は、f-Clan文庫さんが初めてです。こちらは、より趣味っぽい感じのもの用になりそうな予感…。

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