瀬を渡り水の向こうへのナビゲーター   topページ > 2014年05月06日  

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これぞアダムス!!

2014 - 05/06 [Tue] - 02:26

早朝の地震にびっくりしつつも、GW後半戦を満喫しております。地震の後、普通に「二度寝致す!」だった自分が、今思うと怖い(笑)。
それはともかく、ミュージカル「アダムス・ファミリー」を観てきました。KAATは音が良くて本当にいい劇場ですね。しかもものすごく面白かった!! 観に行って本当に良かった!!
というわけで感想です。ネタバレしますよー。

日本では映画でおなじみ、ヘンテコお化け一家「アダムス・ファミリー」。映画版が大好きで、ブロードウェイでミュージカル化したと聞いたときから観たくてたまらなかったんですが、ついに今回日本版が上演となりました。しかもキャストが素晴らしい。ゴメス:橋本さとし、モーティシア:真琴つばさ、ウェンズデー:昆夏美、フェスター:今井清隆、グランマ:鷲尾真知子!! これ以上のキャストが望めるでしょうか、しかもビジュアルの再現度が完璧すぎる!! 再演希望、超希望ですよ!! 橋本さとしさんが「再演希望出して」と仰ってたので、声を大にして言います。また再演してくださいぜひ!! キャストもぜひこのままで!!
物語は、映画版の先の時間軸を描いたものとなっていました。映画版では小学生だったウェンズデー。ミュージカル版ではもうちょっと成長してお年頃になっています。でも相変わらずの陰気な表情、真っ黒な服、手にはボウガン、夕食用にふれあい動物公園でカモを撃ってきてしまうような素敵ぶり。けれどそんな彼女に、なんと恋人ができたそう。しかも相手は普通の人間、ルーカス。恋をしたウェンズデーには、それまでは吐き気を覚えていた小鳥を愛らしく思ってしまうほどの変化が訪れます(でもボウガン持ってるんですけどね)。そしてウェンズデーは気づいてしまいます。うちの家族は変。とても恋人の家族には見せられない。でも今夜のディナーにルーカスの家族を招き、その後で結婚するって皆に伝える予定。ウェンズデーは、家族に普通の家庭のように振る舞うよう言います。そして、父親であるゴメスにはひそかに自分たちの計画を伝え、「パパお願い、ママにはルーカスと私が結婚するつもりでいることをまだ内緒にしていて!」と頼みます。なぜって、モーティシアに知られたら全部台無しにされてしまうに決まってるから。妻と娘の間で板挟みになったゴメスはおろおろしっぱなし、「守るべき信念、それは『妻に対してNoと言わない、嘘もつかない』、そして『娘に対してもNoと言わない、嘘もつかない』」…この状況で両立するの無理じゃんどう考えても!! 挙動不審なゴメスに疑いの目を向け始めるモーティシア、アダムス一家の様子にドン引きなルーカス家族、はたしてウェンズデーとルーカスは結婚できるのでしょうか、ゴメスとモーティシアの愛に走った亀裂はどうなるのでしょうか…――こんな感じで物語は進むのですが。

お芝居が始まると、まず現れるのは映画の中で一番出来る子だったハンドくん(といっても、映像ですが)。そして響き渡るのは、映画のあのテーマ曲。「じゃじゃじゃじゃん!(チャッチャッ)、じゃじゃじゃじゃん!(チャッチャッ)」という、もうこれを聴いただけで映画ファンにはたまらない! わくわくしちゃいましたよ。舞台上に作られた真紅の幕の上を自在に動き回るハンドくんが幕をめくると、眩しい照明の中にアダムス一家のシルエットが。と思ったらそれは看板で、看板がばたんと倒れると本物の一家が登場。一曲目のナンバー、「我らアダムス」から皆さん歌って踊りまくり! 歌も楽しいし、振り付けも楽しい。墓場から呼び出された御先祖様達(アンサンブルの方々。貴婦人からナイト、はては原始人までいたような…)まで一緒になって、大合唱! ああもうこういうの大好き! 御先祖様達はフェスターが墓場の鍵を隠してしまったことからそのまま物語が終わるまで一家の周囲にとどまり、実にいい仕事をしてくれました。舞台セットを動かしたり(バイネッケ家が公園で迷うシーンの木の動かし方が実に美しい!)、ウェンズデーの撃った矢を皆でつないだり。

橋本さとしさんのゴメス、面白かったです! 相変わらずのパワフルな歌声、全身からあふれ出るラテンな雰囲気(笑)。娘に「パパ。言うこと聞いてくれなかったら絶交だから」と言われて慌て、妻に「今日は駄目!」と拒まれてオロオロ。娘の成長にゴメスが戸惑うシーンでは、「ウェンズデーはいつの間にかサーズデーになっていた!」という台詞で爆笑しました。ウェンズデーとルーカスに対していいこと言って、そのままかっこよく去っていくかと思いきや途中でばたーんと転び、最終的には匍匐前進で去る様がたまらない(笑)。かっこいいのに情けない、これぞさとしさん! 動きを見ているとたぶんそれほどダンスが得意な方ではないのだろうなと思うのですが、「ハッ! イェア!」というラテンな掛け声だけで全てをカバーできてしまうところも素晴らしい。ラテンだ、とにかくラテンだった! どこまでもゴメスだった、なりきってた!
そして真琴つばささんのモーティシア。これがまた完璧なんですよ、セクシーでエレガントでクールビューティー! 低音で喋る様、独特の目つき、手の動かし方まで「これぞモーティシア!」という感じ。スタイルいいですね、真琴さん! 体に沿ったロングドレスやクモの巣柄のエプロン姿も素敵でしたが、脚を出したスカート姿も良かったです。私もゴメスと一緒に「エロエ~ロ!」と心の中で叫びそうになったくらい(笑)。ああモーティシア、なんて美しい! 子供の頃、映画版のモーティシアは私の憧れの女性でした(笑)。ああこんな夫婦になりたい…と、映画版パート1のゴメスとモーティシアの「不幸せかい、ダーリン?」「ええ、完璧に」というやりとりを見ながら思ったものです(このやりとりがミュージカル版の最後にちゃんと入ってて、すごく嬉しかった!)。もーラブラブなんですものこの夫婦! 今回のミュージカルでは「夫婦の間に隠し事は許さない!」と夫を拒絶するモーティシア。夫を翻弄する様が、でもどこか可愛らしくて素敵でした。パグズリーを寝かしつけるシーンでは、「早く目を閉じないとモンスターに食べてもらえないわよ」と優しく諭す様がとても母親らしい。いや、言ってる台詞は色々ひどいですけど。「私のゴキちゃん」ですからね、息子に対する呼びかけが。ゴキブリかよ! 何しろお化け一家ですからね、何もかもあべこべなのです。パグズリーが「クローゼットにモンスターがいないから眠れない」とぐずり、モーティシアがしてあげるお話が「人生、結局最後に待ってるのは棺桶なのよ」というもの。「棺桶? わーい、棺桶棺桶!」と大喜びするパグズリーに「元気が出た?」と優しく微笑むモーティシア。この奇妙な感じがたまらなく面白いのです。
昆ちゃんのウェンズデーは、無茶苦茶可愛かったです。猫背で上目遣い、無愛想な話し方、唇の片端だけ上げてにやりと笑う様がすごくウェンズデーらしかった! ジュリエットや「シャーロック・ホームズ」のルーシーも可愛かったけど、こういう役も似合いますね。そして昆ちゃんは本当に歌が上手い…大好きです昆ちゃん。この先が心から楽しみな女優さんの一人です。また恋をしたウェンズデーの可愛らしさときたらもう、すごかった! ルーカス家族を迎えるために、実に似合わない黄色のひらひらワンピースを着ちゃったり(笑)。そして意外と情熱的。ルーカスを押し倒してキスしちゃう辺り、確実にモーティシアの血を引いていますね。ルーカスと愛を確かめ合うシーンでの興奮ぶりも可愛かった!
フェスター役の今井清隆さんは、この物語の語り手的な立場。ビジュアルがこれまたフェスターに完璧になりきってましたね。一番最初にポスターでビジュアルが公開されたときに「あれ? キーヨさんどこ?」と一瞬目が迷ったのを覚えています。でも歌い出すとさすが素晴らしい美声! 私、キーヨさんの声が大好きでして、実はCD持ってるくらいなのです。それにしてもキーヨさんのフェスター可愛い…大暴露大会での「実は今、恋をしてるんだ」という告白シーンの、あの照れながら話す様! 月に恋したというフェスターが自分の恋心を歌うシーンでは、絶妙に気持ち悪いフェスターの子供らしき人形が出てきましたね(笑)。カーテンコールでは無事に月との逢瀬を果たしたフェスターが、月との間に生まれた真ん丸な輝く赤ん坊を連れて登場! 面白かったです。
鷲尾さんのグランマも可愛かった…ゴメスとモーティシアが「グランマはあなたの母親でしょ!」とお互いに押し付けあうシーンで、大麻のパイプをくわえてたたたたーっと舞台を横切る姿がとてつもなく可愛い! 映画版のグランマより断然鷲尾さんのグランマを推しますよ私は! それに、声優さんもしていただけあって、声色の変え方が素晴らしい。「私はスパルタカスだ!」でいきなり声が変わって、びっくりしましたよ。
パグズリー役はWキャストで、私が観た回は玉沢威穏くんでしたが、まあ幼いのに色々上手い! 最近の子役は本当に素晴らしいですね! お姉ちゃんに拷問されるのが大好きなパグズリー、ウェンズデーが結婚して自分を拷問してくれなくなったらどうしようと、ちょっとした事件を起こしてしまう彼。ウェンズデーに拷問してもらうシーンでの「キャー!」という嬉しそうな悲鳴が可愛い(笑)。「僕はただのテブー!」というソロソングのラストも可愛い。私の観た回が威穏くんの楽日だったらしく、カーテンコールでさとしさんに「やりのこしたことはないですか?」と尋ねられ、「ないです!」ときっぱり答えてました。最後、さとしさんに舞台上に置き去りにされた威穏くんは、それでも堂々とお客さんに手を振ってはけていきましたよ。
柳下大くんのルーカスの情けなくも可愛い感じや、菅原永二さんのどー見ても日本人なルーカスの父親マルも面白かったですが、ルーカスのポエミーな母親アリス役の友近さんもすごく良かったですね! 歌も上手いし、台詞の発音もいいし、その上面白い! 前半のお堅い様子も面白かったですが、パグズリーが盛った毒でダークな本性が出てきてしまったシーンでは素晴らしい迫力! 普通にミュージカルの舞台でもっと観てみたいと思いました。確か「アニー」とか出てたんですよね、友近さん。
そして忘れてはならないのが、アダムス一家の執事ラーチ役の澤魁士さん。でかい! 身長2メートル? ラーチが横にいるものだから、今回さとしさんがそこまで大きく見えなかった(笑)。また澤さんのラーチがラーチそのもので、素晴らしかったんですよ! 基本、「うー…」しか言わないラーチですが、なんとラストでいきなり歌い出してびっくり。しかもすごくいい歌だった! 

面白くて楽しくて、でもテーマは実は家族愛やお互いを理解しあう大切さだったりして、本当に良いミュージカルでした。再演希望、大好きです!! ていうかDVD欲しい! 「我らアダムス」はちょっと踊りを真似したいくらい、私も一緒に体を斜めに傾けたい(笑)。まだ大阪公演があるらしいので、行ける方はぜひ行くとよいですよ!

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プロフィール

水瀬桂子

Author:水瀬桂子
水瀬桂子。
1月21日生まれ。水瓶座のO型。
趣味は観劇、映画鑑賞、読書。旅に出るのも好きです。
おいしいものを食べて、素敵な物語に接していられれば、この上なく幸せです。
三笠書房f-Clan文庫さんより、『妓楼には鍵の姫が住まう-死人視の男-』『妓楼には鍵の姫が住まう-黄泉がえりの人形-』が発売中です。

なお、「水瀬桂子」は「渡瀬桂子」と同一人物です。渡瀬桂子名義の近刊に『少年魔法人形 キスからはじまる契約魔法』『ある日、月の夜に。-わがままな魔女と人狼の騎士-』(ともに一迅社文庫アイリスさんより)があります。水瀬名義は、f-Clan文庫さんが初めてです。こちらは、より趣味っぽい感じのもの用になりそうな予感…。

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