瀬を渡り水の向こうへのナビゲーター   topページ > 2012年10月  

ふらんす版ろみじゅり!

2012 - 10/24 [Wed] - 22:39

先週から今週にかけてお出かけの予定がたくさんありまして、はりきりすぎたら熱が出ました。…いや、風邪ひいただけなんですが…うーん頭が痛いー。昨夜どかっと高熱出して、今日は熱はひいたものの頭痛と倦怠感と咳が…一緒に遊んでた方々にうつしてないかとひやひやしてます。だ、大丈夫かな、皆…。

とりあえず多少元気になったので、一昨日アップする予定で書きかけてストップしてた日記をアップしてみようかと。

先週土曜日、渋谷にある東急シアターオーブで、フランス招聘版ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」を観てきました。
今回は、なんと前から2列目のど真ん中での鑑賞だったので、ものすごい迫力でした。何しろ舞台まで2メートルくらいしかない。役者さんの息遣いがはっきり聞こえる距離。素晴らしい筋肉がじっくり鑑賞できる近さ(笑)。おかげで字幕はほとんど見えなかったんですが、ストーリーは知ってるのでかまわない! 舞台が始まる前、幕の向こうから気合入れの声やら練習の歌声やらががんがん聞こえてきました。他の舞台だと、オケピの楽器練習は聞こえても、なかなか役者さんのそういう声は聞こえてこないもんなんですけどね…ちょっとびっくりしましたが、仲良さそうで微笑ましくもありました。
というわけで、感想です。ネタバレいたしますよー。

ミュージカル版ロミジュリ。以前、城田優くんと山崎育三郎くんをWキャストでロミオに据えた日本語版を観たことがあります。その本家版が、ついに来日! 日本版も十分ポップでロックでアクロバティックでしたが、本家はさらにすごかった!
日本版は設定やら何やら色々とアレンジしてあったので、スマホが出てきたりヴェローナを追放されるロミオがスーツケースをガラガラ引きずってたりと、「…えーと」な部分もあったのですが、本家はさすがにそんなことはなく。冒頭から演出がかっこいい。無数の星をバックにこれから語られるお話についてのナレーションが入った後、「ヴェローナ」の歌に入るんですが。青を基調とした衣装のモンタギュー家一党と赤を基調としたキャピュレット家一党を一瞬ずつ交互に映し出す照明。荒々しいポーズで互いを威嚇したまま静止している役者達。音楽と相まって、すごい緊張感。全体が明るくなり、大公が「ヴェローナ」を歌い始めると、両家の若者たちが激しいダンスで争いを表現し始めるんですが、なんかもうダンスの迫力が日本版とは違いすぎる。本当にアクロバティックで、ブレイクダンスなんかも混ざってて。でも、そんなダンスをじっくり観たいのに、私から2メートルくらいの距離で熱唱する大公の目力から目が離せない(笑)。役者が舞台ぎりぎりくらいまで前に出てきて歌うシーンが結構あったんですが、センターに来て歌われると本当に距離が近くて目が離せなくなるのですよ。日本版の大公は街の争いに心を痛めすぎて「もう私心労でハゲそうだよいい加減にしてくれよお前ら!」という感じだったんですが、フランス版の大公は結構楽しそうでした。「俺ハンサムだし金も権力もあるし女も好き放題」とか歌ってたし、もうすでに頭いっちゃってるのでこれ以上ハゲる心配ないしね!(笑)
ロミオは金髪きらきらで素晴らしいブルーアイズで鼻が高くて背が高くて、「おおお、ロミオだ」という感じでした。声質が甘くて、とても耳に心地よい。城田くんの声質に結構近い気がして、日本版のCDを繰り返し聞いてた耳には何の違和感もありませんでした。ジュリエットは私が観た回は代役だったんですが、小柄で可愛かった! 声もすごく好みで、「ああこんないい娘が死んじゃうなんて」と本気で悲しくなりましたよ。
マーキューシオは紫の衣装で、よく意味もなく上着を脱ぎ捨ててはまた着てましたね(笑)。その不思議なシャツの袖を見せつけたいのかお前は! 躁っぽい感じに走り回ったりけらけら笑う姿がちょっとアマデウスっぽかったです。ベンヴォーリオ曰く「考えすぎて頭がおかしくなった」マーキューシオは、常に浮かれた様子の人。モンタギューの人たちの方がキャピュレットの人たちよりも仲良しに見えるのは、マーキューシオとベンヴォーリオとロミオがとても楽しそうで仲良さげだからだと思います。だからこそ、マーキューシオがティボルトに殺された後のロミオの慟哭はものすごく悲しい。思わずその場にあったナイフをつかんでティボルトに襲いかかるのも理解できてしまう。
ティボルトは、日本版のときにも思いましたが、美味しい役だなあと。日本版ではジュリエットママと不倫してましたが、本家はそんなことなかった! よかった! 周りから怖がられ、孤独に生きながら、ジュリエットへの恋心を胸に秘めたティボルト。舞踏会の最中、「俺のせいじゃない」と歌う彼の姿は本当に悲しかった。ロミオとジュリエットが出会って恋に落ち、キスを交わしたその瞬間に世界が凍りつき、ティボルトの歌が始まるんですが、すべての人々が静止した中でティボルトが舞踏会の会場を彷徨い、彼が誰かに触れる度にその相手が人形のように崩れ落ちていくというちょっと面白い演出になっていて。ティボルトの孤独と苦悩の表情がものすごく良かったです。
でもやっぱり、この芝居を観るときに一番感情移入してしまうのはベンヴォーリオ…だって彼が一番可哀想なんですもの。仲良しだったマーキューシオは死に、ロミオは追放されちゃって。しかも彼がジュリエットの死を伝えに行かなければロミオは死ななかったわけで、残された彼の苦悩を思うとやりきれない。今回のお芝居でベンヴォーリオが歌った歌詞に「両親もなく道で暮らしてた、ひとりぼっちだった」だの「マーキューシオが人生は素晴らしいと歌ったから、そう信じた」だのとまた大変私好みな設定が盛り込まれてて、もう、ベンヴォーリオー!!(涙)という感じで。ううう、可哀想なベンちゃん…。

そして、このお芝居の影の主役。「死」。台詞はひと言もなく、舞台上の人々には基本見えず(瀕死のマーキューシオには見えてたようですが)、人々を操り死へ誘っていく。日本版では半裸の黒いダンサーが演じてましたが、フランス版は白い衣装の金髪の女性。頭から白粉をかぶってるので2メートルの距離にいる私のところまでその匂いが香ってくるという(笑)。衣装白いし美人だし、最初は死の天使みたいなイメージなのかと思ってたのですが、「シャアッ!」とか「ガアッ!」とか吠えたりするし、時々がくがくと痙攣っぽく動いたりするので、だんだん妖魔っぽく見えてきてしまいました。これと狙い定めた相手が着々と死へ向かっていく様を笑うその笑顔が、もう人間じゃないのですよこの人。怖かったー。でも、カーテンコールではマーキューシオとふざけあってて、大変かわいかったです(笑)。

やっぱりこのミュージカルは曲が良い! そしてダンスも良い! 大変お得な舞台でした。楽しかった! アンコールでは「20歳とは」「ヴェローナ」「世界の王」と3曲もやってくれて、お客さんもみんなスタンディングでノリノリでした。うーん、もう一回くらい観たかったなあ…今度はもう少し引きで(笑)。大迫力だったけど、大迫力すぎて本当に大公のハゲ頭から目がそらせなかったもの…もう少し字幕も観たかったし。また来年も来日しないかなあ。したら絶対チケット取る! そのくらい、お気に入りの舞台です。…と思ってたら、なんと日本版を来年再演するとか! うわああ、城田くんもう一回やらないかなあ…観たい。絶対チケット取る!!

で、舞台観た後は、別の友人達と合流してちょっと早めのハロウィンパーティーなんぞしてきました。ええ、パーティー用のちょっと変わった格好したまま芝居観てたんですよ私(笑)。で、ちょっと変わった格好の友人達と渋谷の街をぞろぞろ歩いてお店に向かったんですが、街行く人々には一目で「あ、ハロウィンパーティーか」とわかる感じだったらしく…うん、お店の場所を渋谷にしといてよかった(笑)。渋谷に来る人々ならきっと寛容に違いないと思って選んだのです。ハロウィンパーティーも楽しかったー。ドレスコードは「盛装もしくは仮装、あるいは日常から少なくとも30センチ以上浮いた服装」だったんですが、皆様よく頑張ってくださいました(笑)。こんなに楽しいならまた来年もやろうかなー。

 | ホーム |  »

プロフィール

水瀬桂子

Author:水瀬桂子
水瀬桂子。
1月21日生まれ。水瓶座のO型。
趣味は観劇、映画鑑賞、読書。旅に出るのも好きです。
おいしいものを食べて、素敵な物語に接していられれば、この上なく幸せです。
三笠書房f-Clan文庫さんより、『妓楼には鍵の姫が住まう-死人視の男-』『妓楼には鍵の姫が住まう-黄泉がえりの人形-』が発売中です。

なお、「水瀬桂子」は「渡瀬桂子」と同一人物です。渡瀬桂子名義の近刊に『少年魔法人形 キスからはじまる契約魔法』『ある日、月の夜に。-わがままな魔女と人狼の騎士-』(ともに一迅社文庫アイリスさんより)があります。水瀬名義は、f-Clan文庫さんが初めてです。こちらは、より趣味っぽい感じのもの用になりそうな予感…。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

カレンダー

09 | 2012/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

カウンター

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

リンク